モチベーション・マネージメント

先日、とあるクライアントの社員旅行に同行させていただき、 韓国のソウルへ行ってきました。
(本年2度目のソウル!) 前回も今回も思ったことは、やはりミョンドンは面白い! ということでした。
めちゃめちゃ活気があります。元気。
あ、オシャレでカワイイ若者が多いから好きなのかも知れませんね。
そういえば、あまり中年以上の層を見かけません、この町では。 帰ってきて、今頃気づきました!

さてさて、今回ボクが書きたかったのはそういうファッション的な話では ありません。
“モチベーション”の話です。

今回、現地のバスガイドさんは李さんという女性で、年齢不詳ですが、 おそらく40~
50代くらいの方でした。この方がなかなか良かったのです!
サービス業や接客業に対してはけっこう厳しいボクなので、 自分でもかなり珍しい現象だなー
と思ったりしています(笑)。

最もインパクトがあったのは、北朝鮮との境界線エリア『統一展望台』へ 行った時でした。
そこでは、実際に北朝鮮が見えました。 樹木が全然ない、裸の山や畑です。ボロそうな住宅も
たくさん見えました。 そして、朝鮮半島の簡単な歴史紹介VTRを見たあと 朝鮮半島の模型を
前にして李さんが大きな声で語り始めたのです。

『みなさん、VTRは、朝鮮半島分裂の悲しいお話だと思われましたか?
  そこで終わらないでください。実は韓国では、明るい未来を描いているのです!
 日本の皆さんにも絶対にメリットがある話です。ぜひ聞いてください。
  ・・・・・・・・・・・・・・!
 ・・・・・・・・・・・・!!
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!』

要約すると、ソウルとピョンヤンを結ぶ鉄道の計画がすでに動いており、 最終的には
プサンから北朝鮮を通って中国に入り、ヨーロッパまで繋がる 壮大な鉄道計画がある!
・・・っていうことでした。確かにこれはすごいです。
これによって韓国は、港ではプサンがアジアのハブ、空港ではインチョンが アジアのハブ、
そして東南アジア~ヨーロッパへ抜ける鉄道までも手中にしようと している訳です。

しかも、このツアーガイドから発せられた言葉は『共生』でした。
『韓国は、北朝鮮とも良い関係を復活させ、周囲の国々とも互いに役立てあえる、 そんな
ビジョンを描いているのです。ぜひ、日本の皆さんもお願いしますね、 これからは皆さんの
ような若者の時代ですよ。良いトモダチになってください。』
みたいなことを、ガイドさんが自分の言葉でしっかりと語っていらっしゃいました。

裏を読んでしまう素直じゃないボクとしては、『全てのガイドさんがマニュアル等で勉強して
こういう話するよう指導されてんのかな???』と少し考えてしまったりもしましたが
おそらく違うのでしょう。たぶんですが、李さんの個人的な発言だろうと思います。

でも、これって国策として非常に羨ましいなぁ・・と思えます。
複雑な社会だから確かに色んな弊害は尽きません。 が、1人の熟年ツアーガイドさんが、
日本のビジネスマンに向かって堂々と 国際的なビジョンを語れるわけです。
“モチベーション”をいい方向へと操作できている、典型例を見ました!

以上、おしまい。